31. リサイタルは食堂で開催され、多くの人が準備に関わり、その中で幸せと平和がもたらされました。

  • K – Kayoko Wakita
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そして2回、3回だったかな、「食堂」と呼んでいたところで演奏会をしました。前向きなことが起きている時には、……人はそれに参加したくなるものですから、素晴らしい展開が起きました。母親同士が集まって「OK、これを掛けましょうよ。そしてこれを染めましょう」と言い、小さなカーテンが出来上がる。父は演奏曲目を全て毛筆で書く。そして私たちはステージ上で演奏するのです。食堂はもはや食堂には全く見えず、小さな公会堂のようでした。それに大きさ(?)もありましたし、ちょっとしたデザインも施されました。美術の才のある人達がやって来て、「ちょっと背景を手伝ってあげますよ」と言って洒落た背景を作ってくれましたが、それがまた素敵でした!
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ですからそのひと時、2時間か3時間ですが、彼らは別世界にいたのですよ。心安らかで居られたのです。これは音楽の種類に関係なく、踊りの会でも、琵琶でも詩吟の会の時でも同じでした。彼らはただ別の空間に居たかったのです。そしてこうした余興が収容所生活に癒しをもたらしてくれました。前向きに構えることでよりハッピーになれたのです。みんな最悪の場所、強制収容所にいました。隔離され、歩哨とスポットライトに囲まれていました。それでも収容所のあちらこちらで、平和で幸福なひとときもあった、そしてそれは伝統文化がもたらしてくれたのです。

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